University of Sussex/ サセックス大学 留学日記 2017/18

University of SussexのMA Gender Violence Conflictに2017/18で在学している間の生活の記録、またその準備について書き連ねるブログです。

イギリスでの全授業を終えて〜このMAをやった意味はなんだったのか〜

みなさんこんにちは。更新に時間が空いていてすみません。

随分昔のことになりますが、イギリスで受ける全ての授業が5月に終了、エッセイを書く期間を経て今は夏休み、dissertationを書く期間に突入しています。

授業がなく比較的ゆとりがあるので、この修士課程に進んだ意味を問い直す日々です。総合的に考えて、確実にここに来てよかった!と思える時間だったのですが、その理由は複数。

1. 出会った人たち

どうしても日本ではマイナーな分野になってしまう「ジェンダー」や「開発」。その分野に関心を持っている、世界中から集まった仲間と出会えたことは、自分の中で大きな救いとなりました。私自身、日本の学部課程でも仲間には恵まれていましたが、自分の学問的関心とぴったり合う人とは巡り会えませんでした。しかし、ここでは、似通った分野に関心を持つ(そして経験を積んで来た)人々と語り合うことができます。彼ら・彼女らの存在によって、私は孤独から解放されたような気がします。そして、私よりも人生経験が豊富な人々に囲まれることによって、人生相談や的確なアドバイスを受けることができ、私の方向性も定まったような気がします。また、私のスーパーバイザーはとてもラフな人で、オフィスアワーも家の近くのカフェを指定しておしゃべりをする感じなのですが、彼女もペーパーのアドバイスをくれるだけでなく、私にとって人生のメンターのような存在です。就職先について悩んでいた時、そして人間関係に悩んでいた時、彼女は静かに手を差し伸べてくれました。ここで出会った人々は間違いなく一生の宝物です。

 

2. 授業

このMAは、私に新たな視野を与えてくれたように思います。これまで国際関係学専攻だったこともあり、得意なのは大枠を掴むこと、マクロ的な視点で物事を見ることでした。しかし、このMAで求められたのは、細部に注目すること。メインストリームの学問であれば「誤差」として処理されてしまいがちな事象を綿密に分析することでした。関わった先生方も人類学や文学のdepartmentの方も多く、今まで触れたことのない分野の授業をたくさん経験しました。物事を見るレンズは多い方が思考に深みが出る、ということを痛感しています(今から考えれば学部時代の卒論のなんと浅いこと....)。

 

3. サセックスのキャンパス

サセックスはロンドンには程遠い田舎ですが、自然が綺麗で、常に私の思考をクリアにしてくれます。夜に散歩してみると小動物に会ったり、昼でも木々や花々が迎えてくれます。なんとなくあらゆることに疲れていた私にとって、このキャンパスで過ごした1年間は最高に贅沢な時間でした。

 

といっても、まだdissertationが終わっていないので、完全にMAが終わったとは言えません。毎日キャンパスでパソコンに向かい合う日々です。ただ、故郷に帰るコースメイトたちと別れるたびに寂しさが募っていきます。また卒業式で会えるといいな!

 

10月からは東京で働くことになりました。このindustryとはお別れですが、自主的にボランティアで関わっていけたら、と考えています。