University of Sussex/ サセックス大学 留学日記 2017/18

University of SussexのMA Gender Violence Conflictに2017/18で在学している間の生活の記録、またその準備について書き連ねるブログです。

留学エージェント:使うメリットとデメリット

イギリスの大学院進学に際して、留学エージェントを使うかどうかは悩みどころだと思われます。私は知り合いの勧めで留学エージェントを使ったのですが、使ってみて初めてわかるメリットとデメリットがありました。今回は、留学エージェントについて考えてみたいと思います。
 
 
エージェントを使うメリットとデメリットは以下の通りです。
 
メリット:
・留学に関する情報が入手しやすい
・出願代行をしてくれる
・大学側とのコネクションがあるため、結果開示が遅れた時にコンタクトを取ってくれる
・スケジュール管理ができる
・必要に応じたサポートが受けられる(有料・無料共にあり)
 
デメリット:
・一時金がかかる(数万円くらい、進学後返却)
・留学決定後の事務手続きが煩雑
・サポートを受けられない大学がある
・有料サポートへの宣伝が多い
 
 
 まず、メリットから。
 
留学エージェントは、過去に多くの学生を留学に送り出している経験があり、かつ現地の大学とも提携しているので、留学先の情報や成功した留学生の特徴などを把握しています。よって、理想的なスケジュールややるべき事のリストをこちらに提供してくれます。また、Personal Statementに関する講座や、出発前オリエンテーションなどを開いて情報を流してくれたり、日本人学生同士のソーシャライズの場を作ってくれたりしています。
 
留学準備に不安があったり、とにかく何をしたら良いのかわからないという人は、とりあえず無料カウンセリングに行ってみたらいいのではないでしょうか。
 
あと、大体の大学院で出願を自分の代わりにやってくれます。これが私の命を救ってくれたとも言えるサービスです。実は、教授の推薦状の中で、宛先のスペルが間違っていました。エージェントはこのミスに気づいてくれて、私に教えてくれました。推薦状は厳封で提出なので、私だけで出願していたら教授のミスには気づけませんでした。この点で、エージェントにはすごく感謝しています...笑
 
次にデメリット。
 
一番のデメリットは、留学決定後の事務手続きがものすごく煩雑であるという事です。エージェントを使って出願した、ということは、その後の手続きも全てエージェントを通さなくてはなりません。例えば、私の場合ですが、寮のデポジットの支払いもエージェントにクレジットカードの番号を教えて行いました。こうしたことに抵抗がある方は、自分で出願をした方がいいかもしれません。
 
また、有料サポート(ビザ申請補助・英語力向上補助等)への勧誘が多いですが、「要りません」と断ればしつこく申し込ませることはありません。
 
Oxford, Cambridge, LSE等の大学は、エージェントを通しての出願はできませんので注意してください。
 
 

 

細々と難しい!留学に必要な書類をまとめてみました

イギリスの大学院へApplyするには、書類を揃えて送らなくてはいけません。日本の大学院のように、試験を受けなければならないということはない代わりに、この書類を揃える作業が合否を左右するものになってきます。
 
私の場合、以下の書類を提出しました。
① 推薦状2通
 
② 最終学歴の英文成績証明書
  
③ 最終学歴の英文卒業証明書/卒業見込み証明書
   
④ 英語のスコア(IELTSコピー)(1部)  コース開始時に有効期限内(2年)である英語スコア
 
⑤ パスポートのコピー(1部) 過去にイギリスのビザを取得された場合はビザのコピーも含む
     
⑥ 志望動機書(Word File) 
         
⑦ 英文CV/英文Resume(Word File)  
 
 
この他にも、writing sample(自分がこれまでに書いた論文)を求めてくる大学もあるようです。
 
この中で、準備に手間取るものは、推薦状・英語スコア・志望動機書です。特に、推薦状や志望動機書は、何をどうすれば良いのか全くわからない!ということで、自分がやったことをまとめておきます。
 
I. 推薦状
 推薦状については、とにかく早く教授に話しておくと良いです。大学によってフォーマットや提出方法が決まっていることもあるので、それを最初から教授に伝えておくと、誤解がなくてスムーズです。合わせて、アピールしてほしいことを教授に伝えて、その内容を推薦状に盛り込んでもらうことで、効果的な推薦状にすることができます。(たまに教授の自身のauthorityばかりを推薦状に盛り込んだ意味のない推薦状になることがあるため)
 
 「日本語しか書けない!」と言われてしまった場合は、日本語で書いてもらって、翻訳会社に持っていきましょう。
 
II. 英語スコア
 英語スコアは、足切りに使われることが多いです。そのため、できるだけ早く英語スコアを取得しておく必要があります。イギリスの大学に対しては、IELTSを使って出願することが多いです(一応TOEFLも使えますが、ビザ申請にはIELTSしか使えないのでIELTSを使った方がお得です)。
 
 IELTSの問題形式には慣れが必要なので、十分な対策が必要になります。特に、ライティングで苦労しました。そこで頼りにしたのが、SimonのIELTSサイト(http://ielts-simon.com/)です。試験官を務めた経験から、IELTSで得点をはじきやすい方法を解説してくれています。あと、結果が出た後で再採点を申し込んでみると、最初の点数よりも格段にいい評価に修正されることもあるようです。再採点には数ヶ月単位の時間がかかるので、早めに受験を始めた方が出願に間に合います。
 
あと、Pre-sessional course(本コースの前に、英語力を高めるために通うコース)に参加する場合は、普通のIELTS(英検主催)ではビザが取れず、IELTS for UKVI (

https://www.britishcouncil.jp/exam/ielts-uk-visa-immigration/dates-locations

)のみが認められるそうです...こんな所でまで金を取るイギリス.... 限定的な日程でしか開催されないので、さらに計画的な受験が必要かもですね...
 
III. 志望動機書
 この中で一番悩んだのが志望動機書の書き方でした。
 まず、学校やコースによって指定されているフォーマットが異なります。長いところではA4で2枚ほど、短いところではA4で1枚以内に収まるほどの文字数でした。それに加えて、大学のサイトを見てみると、書いてほしい内容が指定されています。例えば、私が行くUniversity of Sussexだと、以下のリンクで記載内容についてのヒントが詳しく書かれています。
 書いた後は、必ずネイティブチェックを入れます。もしエージェントを使っている場合は、英文添削が一回無料になるサービスがあります(BEOの場合)。ぜひ第一志望校の志望動機書が完成した時は、文法・単語のミスを修正してもらいましょう。ただし、内容についてのコメントはもらえません。もし周りに海外の大学院を志望している友人がいるなら、自分の文章をシェアしてコメントをもらうのも手です。
 
大学院のApplication開始は11月から12月くらいの所が多くなっています。イギリスの大学院はRolling Basis(先着順で審査が開始される)というシステムを取っているので、早めに出願した方が有利になるそうです。ぜひ、Application開始までには書類が揃っているようにしておきたいものです。
 

 

留学準備のタイムライン

大学院留学のために、いつ頃、どんなことをしていけば良いのか、自分のケースを参考までに残しておきます。
 
 
2015年10月: 留学エージェント(beo)に登録
→この時に初めて留学準備のための大雑把なタイムラインを聞かされる
 
2016年2月: 留学フェアに参加
→大学の担当者の人の話をして、雰囲気をざっくりと掴む
 
2016年6月: 志望校決定する締め切りをエージェントの人とここに設定
→出願に必要な書類を集め始める
 
2017年7月: IELTSのスコアをクリア
 
2017年8月: Personal Statement(志望動機書)を書き始める
 
2017年9月: 大学の指導教員に推薦状のお願いをする
必要になる1ヶ月前にはお願いをするのが吉。先生ごとに独自の頼み方のルールがあることも。早め早めに相談を。
 
2017年10月:Personal Statementを添削に出して、返ってくる
 
2017年11月: 出願書類諸々を提出。一週間程度で条件付き合格通知(Conditional Offer)がやって来た。
→学部から直接大学院に行こうとする人は、必ず「大学をGPA3.5以上で卒業してね!」というConditionが付く。そのほかに、英語条件をクリアするというconditionが付くことも。
 
2017年3月: 卒業証明書と成績証明書を提出して、Unconditional Offer(無条件合格)になる
 
その後、寮の手配、ビザ申請
 
2017年9月: 渡英
 
 
私の例はこんな感じです。ちなみに、インターン卒業論文の執筆を出願準備と同時並行でしていたので、文字通り死にそうでした。卒論を抱えている方は、余裕を持って準備を進めていきましょう....!!!!
 
*最近アメリカの大学院(MBA等)に行かれていた方とお会いする機会があって、その人たちの準備を聞くと、GMATという難関もあるみたいですね。特に試験が必要ではないイギリスの院の出願の場合は、さらに志望動機書や推薦状の重要性が高まると思われます。

原点:留学を決めた理由

まず、そもそも、何で大学院に進学しようと思ったのか。

 

大学院進学は、最初から自分の選択肢の中には入っていました。国連職員になることをキャリアの1つとして考えていた私は、「国連に入るなら修士号取らなきゃ」と考えていたからです。ただ、大学で学ぶ中で、第一志望は外務省の専門職員に傾き、試験のために塾通いもしました。

 

私の視野が完全に大学院進学に向いたのは、2つの出来事がきっかけでした。第一に、3年生の秋から冬にかけて、ある(悪い意味で)とんでもないセミナーに行く機会に恵まれました。「こんな人が出世できた組織には死んでも入りたくない」というような内容だったため、完全に進路の方向性を変えることを検討しはじめました。第二に、4年生の春から半年間、ある国連機関の日本事務所でインターンをさせていただいたこと。インターンとしてのメインの仕事は事務作業や広報活動がメインでした。しかし、アクセスが許された組織のイントラネット等を見たり、正規職員の人たちとお話しさせていただく中で「この場所を何とかして変えたい」と感じるようになりました。せっかくhighly educatedな人々が揃っているのだから、業務の効率化を図れば成果をあげられる組織になるんじゃないかなぁと思ったのです。自分がその業務に携わる武器を得たい、ということで、大学院進学を決めました。

 

では、「なぜイギリスか」。理由は、イギリスは開発学が盛んであるということも大きいですが、1年で修士号が取れるということもありました。学問を修めることも個人的には好きですし、大切なことだとは理解しています。ただ、社会に出て働いて得る経験も同じくらい貴重なものだとも思います。学問の世界に長くいればいるほど、「社会復帰」(敢えてこの言葉を使います)が大変になるという妙な確信があり、短期集中型のイギリスを選びました。

 

サセックス大学に進学先を決めた理由は、Institute of Development Studies (IDS)という著名な研究所があるなどリソースが多い大学であること、Brightonに行ってみた際に土地柄に一目惚れしたこと、リベラルな校風であること(学部時代を過ごした大学に雰囲気が似ていること)が主な理由です。生活環境が良くないと、田舎者の私は死んでしまいます......

というような、直感も多く働いたchoiceですが、うまく物事が運ぶように祈っています。

 

初心を忘れないように、大学院生活頑張りたい!(まだ渡航まで1ヶ月あるけど!)